神経系統の障害認定基準

障害年金には1級・2級・3級の3つの等級があります。加入していた年金制度によって受け取れる等級が異なります。国民年金は1級・2級まで、厚生年金は1級から3級まで(および障害手当金)が対象となります。

神経系統の障害は、脳卒中(脳梗塞・脳出血)の後遺症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋ジストロフィー、多発性硬化症、脳脊髄液減少症、疼痛(激しい痛み)になど多岐にわたる疾患が対象となります。

1. 神経系統の障害認定基準(全体像)

神経系統の障害は、その症状があらわれる部位や性質によって、認定に用いる基準が異なります。

基本となる認定の方針

主な症状 適用される認定基準
手足の麻痺・運動障害
(脳卒中、脊髄損傷など)
「肢体の障害」の認定基準を用います。
(上肢、下肢、体幹・脊柱、肢体の機能など)
認知機能・高次脳機能障害
(記憶障害、遂行機能障害など)
「精神の障害」の認定基準を用います。
(症状性を含む器質性精神障害として認定)
話す・食べる機能の障害
(失語症、構音障害、嚥下障害)
「音声・言語機能の障害」または「そしゃく・嚥下機能の障害」の認定基準を用います。
疼痛(痛み)
(CRPS、神経痛など)
「神経系統の障害」独自の基準(後述)で認定されます。
※原則として認定対象外ですが、特例があります。

※複数の症状が併存する場合(例:脳梗塞で麻痺と言語障害がある場合)は、それぞれの基準で認定したのち、「併合認定(重複障害)」を行い、総合的に等級を決定します。

2. 肢体の障害(麻痺等)としての等級目安

神経疾患の多くは運動機能に障害が出るため、以下の「肢体の障害」の基準が適用されることが一般的です。

等級 障害の状態
1級 身体機能の障害または長期安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの。
(例:常時の介助が必要で、ベッド周辺の生活に限られる状態など)
2級 身体機能の障害または長期安静を必要とする病状が、日常生活が著しい制限を受けるか、または著しい制限を加えることを必要とする程度のもの。
(例:必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働により収入を得ることができない状態)
3級 身体機能に、労働が制限を受けるか、または労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの。
(例:日常生活にはほとんど支障はないが、労働については制限がある状態)

3. 疼痛(痛み)の認定基準

「痛み」は主観的なものであるため、原則として認定の対象とはなりません。ただし、神経損傷等による客観的な所見が認められる以下のケースに限り、認定の対象となります。

認定対象となる疼痛の例

  • 四肢その他の神経損傷による灼熱痛(カウザルギー)
  • 脳神経及び脊髄神経の外傷
  • CRPS(複合性局所疼痛症候群)
  • 悪性新生物(がん)に随伴する疼痛
  • 糖尿病性神経障害による激痛 など

疼痛による等級の目安

等級 障害の状態
3級 軽易な労働以外の労働に常に支障がある程度のもの
障害手当金 一般的な労働能力は残存しているが、疼痛により時には労働に従事することができなくなり、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの

※疼痛単独では、原則として1級・2級(日常生活能力の喪失・制限)には認定されません。

4. 障害認定日の特例(脳卒中・難病など)

通常、障害認定日は「初診日から1年6ヶ月経過した日」ですが、神経系統の障害では、1年6ヶ月を待たずに請求できる特例があります。

💡 6ヶ月経過後に認定されるケース

以下のいずれかの状態に該当する場合、初診日から起算して6ヶ月経過した日以降に、医学的観点から症状が固定したと認められれば、その日が障害認定日となります。

  • 脳血管障害(脳梗塞・脳出血など):機能障害を残している場合。
  • 進行性の難病など:現在の医学では根本的治療法がなく、回復が期待できず、気管切開下での人工呼吸器使用胃ろう等の恒久的な措置が行われており、日常の用を弁ずることができない状態と認められる場合。

5. その他のポイント

  • 失調症・不随意運動:小脳変性症などによる体幹のバランス障害や不随意運動については、そのためにどれだけ日常生活動作(ADL)が制限されているかによって認定されます。
  • 自律神経障害:自律神経の障害による症状(起立性低血圧、発汗異常、排尿障害など)は、全身状態や局所の症状に応じて総合的に認定されます。

最後に

記事をお読みいただいて、「自分の場合はどうだろう?」と思われた方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、当法人へご相談ください。

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参考:国民年金・厚生年金保険 障害認定基準(日本年金機構)

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