血液・造血器の障害認定基準

障害年金には1級・2級・3級の3つの等級があります。加入していた年金制度によって受け取れる等級が異なります。国民年金は1級・2級まで、厚生年金は1級から3級まで(および障害手当金)が対象となります。

血液・造血器の障害は、大きく分けて「赤血球系(貧血など)」「血栓・止血系(血小板減少など)」「白血球・腫瘍系(白血病・悪性リンパ腫など)」の3つに分類され、それぞれ固有の数値基準と、共通の一般状態区分(日常生活能力)を組み合わせて認定されます。

1. 赤血球系・造血不全疾患(再生不良性貧血、溶血性貧血等)

貧血などの症状の重さは、主にヘモグロビン濃度(Hb)の数値と、日常生活の制限度(一般状態区分)で判断されます。

【赤血球系】等級の目安

等級 障害の状態(数値と日常生活)
1級 ヘモグロビン濃度が6.0g/dL未満で、かつ、一般状態区分表の「オ」に該当するもの
2級 ヘモグロビン濃度が8.0g/dL未満で、かつ、一般状態区分表の「エ」または「ウ」に該当するもの
3級 ヘモグロビン濃度が10.0g/dL未満で、かつ、一般状態区分表の「ウ」または「イ」に該当するもの

※溶血性貧血の場合は、網状赤血球数などの追加項目も考慮されます。

2. 血栓・止血疾患(血小板減少性紫斑病、凝固因子欠乏症等)

出血傾向の強さは、主に血小板数や凝固因子の活性値と、日常生活の制限度で判断されます。

【血栓・止血系】等級の目安

等級 障害の状態(数値と日常生活)
1級 血小板数が2.0万/μL未満で、かつ、一般状態区分表の「オ」に該当するもの
2級 血小板数が5.0万/μL未満で、かつ、一般状態区分表の「エ」または「ウ」に該当するもの
3級 血小板数が10.0万/μL未満で、かつ、一般状態区分表の「ウ」または「イ」に該当するもの

※凝固因子欠乏症(血友病など)の場合は、凝固因子活性値などを参考に認定されます。

3. 白血球系・造血器腫瘍疾患(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等)

白血病や悪性リンパ腫などの認定は、単純な数値だけでなく、以下の「A表(臨床所見)」と「B表(検査所見・治療内容)」の該当数によって病状のグレード(Ⅰ~Ⅲ)を決定し、一般状態と組み合わせて認定されます。

【白血球・腫瘍系】等級の目安

等級 障害の状態
1級 病状の程度がグレードⅠであり、かつ、一般状態区分表の「オ」に該当するもの
2級 病状の程度がグレードⅡであり、かつ、一般状態区分表の「エ」または「ウ」に該当するもの
3級 病状の程度がグレードⅢであり、かつ、一般状態区分表の「ウ」または「イ」に該当するもの

【重要】病状グレードの判定基準

<グレードⅠ(1級相当の病状)>

  • 「A表」から3つ以上 + 「B表」から3つ以上
  • または、「A表」から2つ以上 + 「B表」から2つ以上 + 一般状態が「オ」

<グレードⅡ(2級相当の病状)>

  • 「A表」から2つ以上 + 「B表」から2つ以上
  • または、「A表」から1つ以上 + 「B表」から1つ以上 + 一般状態が「エ」または「ウ」

<グレードⅢ(3級相当の病状)>

  • 「A表」から1つ以上 + 「B表」から1つ以上
A表(臨床所見) B表(検査所見・治療)
  1. 強い蒼白と易疲労感
  2. 出血傾向(歯肉出血、紫斑等)
  3. 発熱(37度以上)
  4. 食欲不振、体重減少
  5. 痛み(骨痛、関節痛等)
  6. 月経過多、月経異常
  7. その他(肝脾腫、リンパ節腫脹等)
  1. 細胞の異常(白血病細胞の出現等)
  2. 血球の異常(白血球数、Hb、血小板数の著しい増減)
  3. 血栓・凝固検査の異常
  4. 免疫異常(γグロブリンの著しい増減等)
  5. 骨髄検査での異常
  6. 強力な化学療法・放射線療法を実施中
  7. 抗がん剤の副作用(悪心、嘔吐等)

4. 一般状態区分表(日常生活の制限度)

すべての血液疾患の認定において、以下の「一般状態」が重要視されます。

区分 一般状態の状態
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業(軽い家事や事務等)はできるもの
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

5. 造血幹細胞移植・輸血などの特例

💡 造血幹細胞移植を受けた場合

  • 術後の等級:障害年金を受給中に移植を受けた場合は、移植片が生着し安定的に機能するまでの間を考慮し、術後1年間は従前の等級(手術前の等級)が継続されます。
  • 認定のポイント:術後は、移植片対宿主病(GVHD)の有無や程度、免疫抑制剤の副作用などを考慮して認定されます。

💡 輸血や補充療法を受けている場合

検査数値が輸血や補充療法によって一時的に改善している場合でも、認定は「治療前の検査成績」または「治療を行わなかったと仮定した場合の状態」に基づいて行われます。

最後に

記事をお読みいただいて、「自分の場合はどうだろう?」と思われた方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、当法人へご相談ください。

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また障害年金受給診断も無料で行なっておりますので、こちらもご活用ください。

参考:国民年金・厚生年金保険 障害認定基準(日本年金機構)

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