【完全網羅】障害年金と精神疾患のICD-10コード・病名一覧|対象・対象外と認定基準
障害年金専門の社会保険労務士が、公式資料に基づいて解説
障害年金と精神疾患のICD-10コード完全一覧
「対象・対象外」はコードだけで決まらない
公開・最終確認:2026年9月1日/執筆・制度監修:社会保険労務士 青谷 昌志
うつ病、双極性障害、統合失調症、発達障害などで障害年金を請求するとき、精神の障害用診断書には傷病名とICD-10コードを記載する欄があります。コードは重要ですが、コードだけで受給できる・できない、何級になる、という仕組みではありません。
30秒で分かる結論
ICD-10コードは「どの病態区分で審査するか」を確認する重要な手掛かりです。一方、障害年金は、初診日、保険料納付、障害の程度という要件を満たすかを、原因・症状・治療経過・具体的な日常生活・就労状況から総合的に判断します。
- 主な認定区分:器質性精神障害、統合失調症等、気分[感情]障害、てんかん、知的障害、発達障害
- 原則対象外の明文規定:人格障害、神経症。神経症の例外は、臨床症状から精神病の病態を示すと医学的に判断される限定的な場合です。
- 一律判定できない群:F5、F6の人格障害以外、F9の発達障害以外、F99など。主たる病態と併存疾患を個別確認
ICD-10コードとは?診断名を整理する国際分類
ICDは、病気や健康状態を統一的に分類するために世界保健機関(WHO)が作成した国際疾病分類です。日本では、厚生労働省がICD-10(2013年版)準拠の「疾病、傷害及び死因の統計分類」を公表しています。精神及び行動の障害は主にF00-F99、てんかんは主にG40に分類されます。
例えば、F32はうつ病エピソード、F31は双極性感情障害、F20は統合失調症、F84は広汎性発達障害、F90は多動性障害の分類です。小数点以下の4桁目は、病型、現在のエピソード、重症度、行動面の状態などをより細かく表します。
請求者・ご家族
診断書を受け取ったら、傷病名とコードの対応、空欄、複数傷病の漏れを確認します。自分で訂正せず、疑問は作成医へ確認します。
医師
コードだけでなく、病歴、治療経過、過去1年の症状変動、日常生活能力、就労状況との整合性が審査で確認されます。
社労士・支援者
対象区分、初診日の疾病連続性、併存疾患、診断書と申立書の整合、職場・家庭での実際の援助を横断して確認します。
障害年金は「病名・コード」だけでなく、生活・労働への制限を総合して判断
日本年金機構の診断書記載要領は、精神の障害用診断書で、①精神疾患の存在・病状・重症度、②日常生活・社会生活上の制限の度合いを確認し、疾患名、病歴、治療経過、病状と日常生活能力の評価に齟齬や矛盾がないかにも着目すると説明しています。
したがって、実務では次の順番で考えると分かりやすくなります。
- 制度上の要件を確認初診日、加入制度、保険料納付要件、障害認定日・請求時点を確認します。
- 主たる病態区分を確認傷病名とICD-10コードから、認定基準のどの区分で評価するかを確認します。
- 病状と経過を確認症状、治療内容、入退院、再発、寛解、過去1年程度の変動を確認します。
- 日常生活上の援助を確認食事、清潔、金銭管理、通院・服薬、意思伝達、安全保持、社会性を、一人でできるかではなく、助言・見守り・代行を含めて確認します。
- 就労の実態を確認雇用形態だけでなく、勤務時間、欠勤、仕事内容、職場配慮、援助者、意思疎通、帰宅後の臥床などを確認します。
- 書類全体の整合を確認診断書、病歴・就労状況等申立書、受診状況等証明書、照会書への回答に矛盾がないか確認します。
精神疾患のICD-10コード別・障害年金上の扱い早見表
次の表は、コードだけで合否を示すものではなく、障害認定基準上の病態区分と注意点を整理したものです。「対象」ではなく「認定区分になり得る」と表現しているのは、コード該当だけでは受給が決まらないためです。
| コード群 | 主な分類 | 障害年金上の基本的な整理 |
|---|---|---|
F00-F09 |
認知症、高次脳機能障害、器質性精神障害 | 認定区分になり得る。原因、認知障害、人格変化、精神神経症状、生活・労働上の制限を総合評価。 |
F10-F19 |
アルコール・薬物等による障害 | 条件付き。精神病性障害を示さない急性中毒等は対象外。違法薬剤は法律上の支給制限も別途確認。 |
F20-F29 |
統合失調症、妄想性障害等 | 認定区分になり得る。残遺症状、妄想・幻覚、思考障害、陰性症状、援助の必要性を評価。 |
F30-F39 |
うつ病、双極性障害等 | 認定区分になり得る。現在だけでなく、病相の頻度・持続と過去1年程度の変動を重視。 |
F40-F48 |
神経症性障害、ストレス関連障害等 | 原則として認定対象外。長期化、重症、就労困難だけで例外になるものではありません。 |
F50-F59 |
摂食、睡眠、産褥関連等 | 個別確認。F5全体を一律対象外とはせず、主病態、併存疾患、身体状態、生活制限を確認。 |
F60-F69 |
人格・行動の障害 | 人格障害は原則対象外。ただしF6全体=人格障害ではない。認定対象疾患の併存も確認。 |
F70-F79 |
知的障害 | 認定区分になり得る。IQだけでなく、日常生活の各場面で必要な援助を総合評価。 |
F80-F89 |
心理的発達の障害 | 発達障害として認定区分になり得る。成人後の生活・就労上の支援も具体化。 |
F90-F98 |
ADHD、行為・情緒、緘黙、チック、吃音等 | コードごとに個別確認。F90等は発達障害に関係するが、F9全体を一括対象とはしない。 |
F99 |
詳細不明の精神障害 | 病態区分の確認が必要。診断名、症状、他のコード、治療経過を確認。 |
G40 |
てんかん | 独立した認定区分。十分な治療下の発作タイプ・頻度、発作間欠期の精神神経症状・認知障害、社会的不利益を評価。 |
誤解が多い4つの論点:神経症・人格障害・物質使用・併存症
1.F40-F48(神経症性障害等)は原則として認定対象外
障害認定基準は、神経症について、症状が長期間持続し、一見重症であっても原則として認定対象外としています。単に「長引いている」「仕事ができない」「症状が重い」という事情だけで対象になるものではありません。臨床症状から精神病の病態を示すものを統合失調症または気分[感情]障害に準じて扱う例外はありますが、これは診断名や本人の判断ではなく、医師による医学的な病態判断が必要な限定的な取扱いです。
2.境界性パーソナリティ障害など人格障害
人格障害は原則として認定対象外です。一方、人格障害と、うつ病、双極性障害、統合失調症、発達障害などが併存することがあります。その場合、認定対象となる精神疾患の病態、症状、治療経過、生活上の制限を診断書に明確にし、諸症状を総合して判断します。
3.アルコール・薬物等によるF10-F19
精神作用物質使用による精神障害は、症状性を含む器質性精神障害の項で扱われます。ただし、精神病性障害を示さない急性中毒や、明らかな身体依存が見られないものは認定対象外です。
さらに、違法薬剤の使用によって障害又はその原因となった事故が生じたことや、障害の程度が増進したことが医学的に認められる場合は、国民年金法第70条、厚生年金保険法第73条の2等に基づき、不支給、支給停止、額改定請求の非改定等となることがあります。過去の使用歴だけで機械的に決まるものではありませんが、認定対象となる病態かという問題とは別に、障害との直接の起因性や支給制限の該当性が審査されます。
4.複数の精神疾患が併存する場合
認定対象となる精神疾患が複数併存する場合、精神疾患同士を機械的に「併合して何級」とするのではなく、諸症状を総合して判断します。診断書の記載要領では、請求する全ての傷病名とICD-10コードを記載し、逐次発症なら番号を付けて発病日・初診日も対応させるよう求めています。
診断書を受け取ったときのICD-10コード確認ポイント
1.空欄でないか
精神の障害用診断書には傷病名とICD-10コードの欄があります。まず記載の有無を確認します。
2.病名と対応するか
例:双極性障害なのにF32、器質性気分障害なのにF3など、病因・病型との不一致がないか確認します。
3.桁・記号が正しいか
F31とF31.3のように3桁・4桁があります。F00・F02では、症状を示す「*」と原因疾患を示す「†」の組合せも医師側で確認します。
4.併存疾患の漏れ
請求対象となる複数の精神疾患がある場合、傷病名とコードが対応しているか確認します。
5.病状との整合
コードの病型・現在エピソードと、症状、処方、経過、日常生活能力の評価に大きな矛盾がないか確認します。
6.自己訂正しない
疑問があっても請求者や社労士が書き換えず、根拠資料を示して作成医へ確認します。
医師・社労士が押さえたい実務上のポイント
F00・F02の「*(星印)」とは?―原因疾患コードとセットで用いる記号
「*(アスタリスク/星印)」は、そのコードが原因疾患そのものではなく、原因疾患によって現れた症状・病態を表す補助的なコードであることを示します。これに対して「†(ダガー/剣印)」は原因疾患を示します。ICD-10では、原則として原因疾患の「†」コードを先に、その症状・病態の「*」コードを併記し、「*」コードだけを単独で用いません。例えば、晩発性アルツハイマー病に伴う認知症は、原因疾患のG30.1†と、認知症の状態を示すF00.1*を組み合わせます。診断書では、障害の原因となる傷病と認知症等の病態が読み取れるようにし、原因疾患、発症・受傷日、治療経過との整合を確認します。
F31・F32・F33の現在エピソードと過去1年の経過
気分障害は病相が変動します。F31.7やF33.4など寛解中のコードであっても、過去の病相と現在の生活制限が自動的に消えるわけではありません。一方、重症を示すコードと軽い現症が大きく食い違う場合も説明が必要です。現在の診断、過去1年程度の好転・増悪、病相の頻度・持続、治療抵抗性、生活能力の評価を一貫して記載します。
発達障害の現在名称とICD-10上の名称
臨床では「自閉スペクトラム症(ASD)」「注意欠如・多動症(ADHD)」「限局性学習症」などの名称が一般的ですが、ICD-10(2013年版)の分類表には「広汎性発達障害」「多動性障害」「学習能力の特異的発達障害」などの名称が残ります。診断書では現在の診断名に対応するICD-10コードを医師が判断して記載し、生育歴、小児期の特徴、成人後の困難、支援内容を具体化します。
就労中でも、援助・配慮と実際の稼働を確認
認定基準は、働いていることだけで直ちに日常生活能力が向上したと捉えないよう求めています。一般雇用・障害者雇用という名称だけでなく、勤務日数・時間、業務内容、欠勤・遅刻・早退、職場の個別支援、指示方法、対人調整、賃金、帰宅後や休日の状態を記載します。
【完全版】ICD-10 精神及び行動の障害 F00-F99コード一覧
以下は、厚生労働省「ICD-10(2013年版)準拠 内容例示表 第V章」を基に、3桁分類と公表されている4桁細分類を整理した一覧です。名称一覧と障害年金上の認定可否は別物であるため、各群の冒頭に実務上の注意を付けています。
注:公的分類表には現在の臨床で用いられる名称と異なる旧来の用語が含まれます。このページは検索しやすいよう、主な現在名称・通称も補っています。名称の併記は診断の置換を意味しません。
F00-F09症状性を含む器質性精神障害44項目
障害認定基準で独立した認定区分です。認知症、高次脳機能障害、器質性精神障害などが含まれます。コードが該当しても、認知障害・人格変化・精神神経症状と日常生活・労働への制限を総合して判断します。
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
F00* |
アルツハイマー病の認知症検索語・現在よく使われる名称:アルツハイマー型認知症 |
F02* |
他に分類されるその他の疾患の認知症 |
F00.0* |
アルツハイマー病の認知症、早発性(G30.0†) |
F00.1* |
アルツハイマー病の認知症、晩発性(G30.1†) |
F00.2* |
アルツハイマー病の認知症、非定型又は混合型(G30.8†) |
F00.9* |
アルツハイマー病の認知症、詳細不明(G30.9†) |
F01 |
血管性認知症検索語・現在よく使われる名称:脳血管性認知症 |
F01.0 |
急性発症の血管性認知症 |
F01.1 |
多発梗塞性認知症 |
F01.2 |
皮質下血管性認知症 |
F01.3 |
皮質及び皮質下混合性血管性認知症 |
F01.8 |
その他の血管性認知症 |
F01.9 |
血管性認知症、 詳細不明 |
F02.0* |
ピック病の認知症(G31.0†) |
F02.1* |
クロイツフェルト・ヤコブ病の認知症(A81.0†) |
F02.2* |
ハンチントン病の認知症(G10†) |
F02.3* |
パーキンソン病の認知症(G20†) |
F02.4* |
ヒト免疫不全ウイルス[HIV]病の認知症(B22.0†) |
F02.8* |
他に分類されるその他の明示された疾患の認知症 |
F03 |
詳細不明の認知症 |
F04 |
器質性健忘症候群、 アルコールその他の精神作用物質によらないもの |
F05 |
せん妄、 アルコールその他の精神作用物質によらないもの |
F05.0 |
せん妄、 認知症に重ならないもの |
F05.1 |
せん妄、 認知症に重なったもの |
F05.8 |
その他のせん妄 |
F05.9 |
せん妄、 詳細不明 |
F06 |
脳の損傷及び機能不全並びに身体疾患によるその他の精神障害検索語・現在よく使われる名称:高次脳機能障害 器質性精神障害 |
F06.0 |
器質性幻覚症 |
F06.1 |
器質性緊張病性障害 |
F06.2 |
器質性妄想性[統合失調症様]障害 |
F06.3 |
器質性気分[感情]障害 |
F06.4 |
器質性不安障害 |
F06.5 |
器質性解離性障害 |
F06.6 |
器質性情緒不安定性[無力性]障害 |
F06.7 |
軽症認知障害 |
F06.8 |
脳の損傷及び機能不全並びに身体疾患によるその他の明示された精神障害 |
F06.9 |
脳の損傷及び機能不全並びに身体疾患による詳細不明の精神障害 |
F07 |
脳の疾患、 損傷及び機能不全による人格及び行動の障害 |
F07.0 |
器質性人格障害 |
F07.1 |
脳炎後症候群 |
F07.2 |
脳振とう後症候群 |
F07.8 |
脳の疾患、 損傷及び機能不全によるその他の器質性の人格及び行動の障害 |
F07.9 |
脳の疾患、損傷及び機能不全による器質性の人格及び行動の障害、詳細不明 |
F09 |
詳細不明の器質性又は症状性精神障害 |
F10-F19精神作用物質使用による精神及び行動の障害原因物質10分類+共通4桁目10分類
この群は、3桁目で原因物質、4桁目で臨床状態を表します。全ての4桁目が全ての物質に当てはまるわけではありません。障害年金では、精神病性障害を示さない急性中毒等は対象外とされ、原因、依存、療養・断酒・治療の経過、残遺症状を個別に確認します。
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
F10 |
アルコール使用(飲酒)による精神及び行動の障害 |
F11 |
アヘン類使用による精神及び行動の障害 |
F12 |
大麻類使用による精神及び行動の障害 |
F13 |
鎮静薬又は催眠薬使用による精神及び行動の障害 |
F14 |
コカイン使用による精神及び行動の障害 |
F15 |
カフェインを含むその他の精神刺激薬使用による精神及び行動の障害 |
F16 |
幻覚薬使用による精神及び行動の障害 |
F17 |
タバコ使用(喫煙)による精神及び行動の障害 |
F18 |
揮発性溶剤使用による精神及び行動の障害 |
F19 |
多剤使用及びその他の精神作用物質使用による精神及び行動の障害 |
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
.0 |
急性中毒 |
.1 |
有害な使用 |
.2 |
依存症候群 |
.3 |
離脱状態 |
.4 |
せん妄を伴う離脱状態 |
.5 |
精神病性障害 |
.6 |
健忘症候群 |
.7 |
残遺性及び遅発性の精神病性障害 |
.8 |
その他の精神及び行動の障害 |
.9 |
詳細不明の精神及び行動の障害 |
読み方の例:F10.2=アルコール使用による依存症候群、F13.5=鎮静薬又は催眠薬使用による精神病性障害。適用できる組合せは医師が診断・コーディングします。
F20-F29統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害31項目
障害認定基準の主な対象区分です。現症だけでなく、発病からの療養、症状の経過、残遺症状、日常生活上の援助、就労上の配慮を確認します。
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
F20 |
統合失調症 |
F20.0 |
妄想型統合失調症 |
F20.1 |
破瓜型統合失調症 |
F20.2 |
緊張型統合失調症 |
F20.3 |
型分類困難な統合失調症 |
F20.4 |
統合失調症後抑うつ |
F20.5 |
残遺型統合失調症 |
F20.6 |
単純型統合失調症 |
F20.8 |
その他の統合失調症 |
F20.9 |
統合失調症、 詳細不明 |
F21 |
統合失調症型障害 |
F22 |
持続性妄想性障害 |
F22.0 |
妄想性障害 |
F22.8 |
その他の持続性妄想性障害 |
F22.9 |
持続性妄想性障害、 詳細不明 |
F23 |
急性一過性精神病性障害 |
F23.0 |
統合失調症症状を伴わない急性多形性精神病性障害 |
F23.1 |
統合失調症症状を伴う急性多形性精神病性障害 |
F23.2 |
急性統合失調症様精神病性障害 |
F23.3 |
その他の妄想を主とする急性精神病性障害 |
F23.8 |
その他の急性一過性精神病性障害 |
F23.9 |
急性一過性精神病性障害、 詳細不明 |
F24 |
感応性妄想性障害 |
F25 |
統合失調感情障害 |
F25.0 |
統合失調感情障害、 躁病型 |
F25.1 |
統合失調感情障害、 うつ病型 |
F25.2 |
統合失調感情障害、 混合型 |
F25.8 |
その他の統合失調感情障害 |
F25.9 |
統合失調感情障害、 詳細不明 |
F28 |
その他の非器質性精神病性障害 |
F29 |
詳細不明の非器質性精神病 |
F30-F39気分[感情]障害42項目
うつ病、双極性障害などの主な対象区分です。症状が良い時期と悪い時期を繰り返すため、診断書作成時点だけでなく、おおむね過去1年間の変動、病相の頻度・持続、生活への影響が重要です。
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
F30 |
躁病エピソード |
F30.0 |
軽躁病 |
F30.1 |
精神病症状を伴わない躁病 |
F30.2 |
精神病症状を伴う躁病 |
F30.8 |
その他の躁病エピソード |
F30.9 |
躁病エピソード、 詳細不明 |
F31 |
双極性感情障害(躁うつ病)検索語・現在よく使われる名称:双極性障害 躁うつ病 |
F31.0 |
双極性感情障害、 現在軽躁病エピソード |
F31.1 |
双極性感情障害、 現在精神病症状を伴わない躁病エピソード |
F31.2 |
双極性感情障害、 現在精神病症状を伴う躁病エピソード |
F31.3 |
双極性感情障害、 現在軽症又は中等症のうつ病エピソード |
F31.4 |
双極性感情障害、 現在精神病症状を伴わない重症うつ病エピソード |
F31.5 |
双極性感情障害、 現在精神病症状を伴う重症うつ病エピソード |
F31.6 |
双極性感情障害、 現在混合性エピソード |
F31.7 |
双極性感情障害、 現在寛解中のもの |
F31.8 |
その他の双極性感情障害 |
F31.9 |
双極性感情障害、 詳細不明 |
F32 |
うつ病エピソード検索語・現在よく使われる名称:うつ病 単一エピソード |
F32.0 |
軽症うつ病エピソード |
F32.1 |
中等症うつ病エピソード |
F32.2 |
精神病症状を伴わない重症うつ病エピソード |
F32.3 |
精神病症状を伴う重症うつ病エピソード |
F32.8 |
その他のうつ病エピソード |
F32.9 |
うつ病エピソード、 詳細不明 |
F33 |
反復性うつ病性障害 |
F33.0 |
反復性うつ病性障害、 現在軽症エピソード |
F33.1 |
反復性うつ病性障害、 現在中等症エピソード |
F33.2 |
反復性うつ病性障害、 現在精神病症状を伴わない重症エピソード |
F33.3 |
反復性うつ病性障害、 現在精神病症状を伴う重症エピソード |
F33.4 |
反復性うつ病性障害、 現在寛解中のもの |
F33.8 |
その他の反復性うつ病性障害 |
F33.9 |
反復性うつ病性障害、 詳細不明 |
F34 |
持続性気分 [感情] 障害 |
F34.0 |
気分循環症 |
F34.1 |
気分変調症検索語・現在よく使われる名称:持続性抑うつ障害 気分変調症 |
F34.8 |
その他の持続性気分 [感情] 障害 |
F34.9 |
持続性気分 [感情] 障害、 詳細不明 |
F38 |
その他の気分 [感情] 障害 |
F38.0 |
その他の単発性気分 [感情] 障害 |
F38.1 |
その他の反復性気分 [感情] 障害 |
F38.8 |
その他の明示された気分 [感情] 障害 |
F39 |
詳細不明の気分 [感情] 障害 |
F40-F48神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害49項目
障害年金上の原則:神経症は、長期間持続し、一見重症であっても原則として認定対象外です。長期化、症状の重さ、休職・退職、就労困難だけで例外になるものではありません。例外の検討には、医師による精神病病態の医学的判断が必要です。
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
F40 |
恐怖症性不安障害 |
F40.0 |
広場恐怖(症)検索語・現在よく使われる名称:広場恐怖症 |
F40.1 |
社会恐怖(症)検索語・現在よく使われる名称:社交不安症 社会不安障害 |
F40.2 |
特定の[個別的]恐怖(症) |
F40.8 |
その他の恐怖症性不安障害 |
F40.9 |
恐怖症性不安障害、 詳細不明 |
F41 |
その他の不安障害 |
F41.0 |
恐慌性(パニック)障害[挿間性発作性不安]検索語・現在よく使われる名称:パニック障害 |
F41.1 |
全般性不安障害検索語・現在よく使われる名称:全般性不安障害 GAD |
F41.2 |
混合性不安抑うつ障害 |
F41.3 |
その他の混合性不安障害 |
F41.8 |
その他の明示された不安障害 |
F41.9 |
不安障害、 詳細不明 |
F42 |
強迫性障害(強迫神経症)検索語・現在よく使われる名称:OCD 強迫症 |
F42.0 |
主として強迫思考又は反復思考 |
F42.1 |
主として強迫行為 [強迫儀式] |
F42.2 |
混合性強迫思考及び強迫行為 |
F42.8 |
その他の強迫性障害 |
F42.9 |
強迫性障害、 詳細不明 |
F43 |
重度ストレスへの反応及び適応障害 |
F43.0 |
急性ストレス反応 |
F43.1 |
心的外傷後ストレス障害(PTSD)検索語・現在よく使われる名称:PTSD 心的外傷後ストレス障害 |
F43.2 |
適応障害 |
F43.8 |
その他の重度ストレス反応 |
F43.9 |
重度ストレス反応、 詳細不明 |
F44 |
解離性[転換性]障害検索語・現在よく使われる名称:解離性障害 転換性障害 |
F44.0 |
解離性健忘 |
F44.1 |
解離性遁走(フーグ) |
F44.2 |
解離性昏迷 |
F44.3 |
トランス及び憑依障害 |
F44.4 |
解離性運動障害 |
F44.5 |
解離性けいれん(痙攣) |
F44.6 |
解離性無感覚及び感覚脱失 |
F44.7 |
混合性解離性 [転換性] 障害 |
F44.8 |
その他の解離性 [転換性] 障害 |
F44.9 |
解離性 [転換性] 障害、 詳細不明 |
F45 |
身体表現性障害検索語・現在よく使われる名称:身体症状症 身体表現性障害 |
F45.0 |
身体化障害 |
F45.1 |
分類困難な身体表現性障害 |
F45.2 |
心気障害 |
F45.3 |
身体表現性自律神経機能不全 |
F45.4 |
持続性身体表現性疼痛障害 |
F45.8 |
その他の身体表現性障害 |
F45.9 |
身体表現性障害、 詳細不明 |
F48 |
その他の神経症性障害 |
F48.0 |
神経衰弱 |
F48.1 |
離人・現実感喪失症候群 |
F48.8 |
その他の明示された神経症性障害 |
F48.9 |
神経症性障害、 詳細不明 |
F50-F59生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群37項目
摂食障害、非器質性睡眠障害、産褥関連の精神障害などを含みます。障害認定基準はF5全体を一律に『対象外』とは記載していませんが、主要6区分にもF5という群名のままでは掲げていません。主たる病態、併存疾患、身体障害としての評価可能性、生活・労働への制限を個別に確認する必要があります。
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
F50 |
摂食障害検索語・現在よく使われる名称:摂食障害 神経性やせ症 神経性無食欲症 神経性大食症 |
F50.0 |
神経性無食欲症 |
F50.1 |
非定型神経性無食欲症 |
F50.2 |
神経性大食症 |
F50.3 |
非定型神経性大食症 |
F50.4 |
その他の心理的障害に関連した過食 |
F50.5 |
その他の心理的障害に関連した嘔吐 |
F50.8 |
その他の摂食障害 |
F50.9 |
摂食障害、 詳細不明 |
F51 |
非器質性睡眠障害 |
F51.0 |
非器質性不眠症 |
F51.1 |
非器質性過眠症 |
F51.2 |
非器質性睡眠・覚醒スケジュール障害 |
F51.3 |
睡眠時遊行症 [夢遊病] |
F51.4 |
睡眠時驚愕症 [夜驚症] |
F51.5 |
悪夢 |
F51.8 |
その他の非器質性睡眠障害 |
F51.9 |
非器質性睡眠障害、 詳細不明 |
F52 |
性機能不全、 器質性障害又は疾病によらないもの |
F52.0 |
性欲欠如又は性欲喪失 |
F52.1 |
性の嫌悪及び性の喜びの欠如 |
F52.2 |
性器反応不全 |
F52.3 |
オルガズム機能不全 |
F52.4 |
早漏 |
F52.5 |
非器質性腟けい(痙) |
F52.6 |
非器質性性交疼痛(症) |
F52.7 |
過剰性欲 |
F52.8 |
その他の性機能障害で、 器質性障害又は疾病に起因しないもの |
F52.9 |
器質性障害又は疾病に起因しない詳細不明の性機能障害 |
F53 |
産褥に関連した精神及び行動の障害、他に分類されないもの |
F53.0 |
産褥に関連した軽症の精神及び行動の障害、他に分類されないもの |
F53.1 |
産褥に関連した重症の精神及び行動の障害、他に分類されないもの |
F53.8 |
産褥に関連したその他の精神及び行動の障害、他に分類されないもの |
F53.9 |
産褥精神障害、詳細不明 |
F54 |
他に分類される障害又は疾病に関連する心理的又は行動的要因 |
F55 |
依存を生じない物質の乱用 |
F59 |
生理的障害及び身体的要因に関連した詳細不明の行動症候群 |
F60-F69成人の人格及び行動の障害51項目
障害認定基準が原則対象外としているのは『人格障害』です。F60・F61などが典型ですが、F6群の全コードを機械的に同じ扱いにするのは正確ではありません。認定対象となる他の精神疾患が併存する場合は、その病態と諸症状を総合して判断します。
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
F60 |
特定の人格障害 |
F60.0 |
妄想性人格障害 |
F60.1 |
統合失調症質性人格障害 |
F60.2 |
非社会性人格障害 |
F60.3 |
情緒不安定性人格障害検索語・現在よく使われる名称:境界性パーソナリティ障害 BPD |
F60.4 |
演技性人格障害 |
F60.5 |
強迫性人格障害 |
F60.6 |
不安性 [回避性] 人格障害 |
F60.7 |
依存性人格障害 |
F60.8 |
その他の特定の人格障害 |
F60.9 |
人格障害、 詳細不明 |
F61 |
混合性及びその他の人格障害 |
F62 |
持続的人格変化、 脳損傷及び脳疾患によらないもの |
F62.0 |
破局体験後の持続的人格変化 |
F62.1 |
精神科疾患り患体験後の持続的人格変化 |
F62.8 |
その他の持続的人格変化 |
F62.9 |
持続的人格変化、 詳細不明 |
F63 |
習慣及び衝動の障害 |
F63.0 |
病的賭博検索語・現在よく使われる名称:ギャンブル障害 病的賭博 |
F63.1 |
病的放火 [放火癖] |
F63.2 |
病的窃盗 [盗癖] |
F63.3 |
抜毛癖検索語・現在よく使われる名称:抜毛症 |
F63.8 |
その他の習慣及び衝動の障害 |
F63.9 |
習慣及び衝動の障害、 詳細不明 |
F64 |
性同一性障害検索語・現在よく使われる名称:性別不合 性同一性障害 |
F64.0 |
性転換症 |
F64.1 |
両性役割服装倒錯症 |
F64.2 |
小児(児童)期の性同一性障害 |
F64.8 |
その他の性同一性障害 |
F64.9 |
性同一性障害、 詳細不明 |
F65 |
性嗜好の障害 |
F65.0 |
フェティシズム |
F65.1 |
フェティシズム的服装倒錯症 |
F65.2 |
露出症 |
F65.3 |
窃視症 |
F65.4 |
小児性愛 |
F65.5 |
サドマゾヒズム |
F65.6 |
性嗜好の多重障害 |
F65.8 |
その他の性嗜好の障害 |
F65.9 |
性嗜好の障害、 詳細不明 |
F66 |
性発達及び方向づけに関連する心理及び行動の障害 |
F66.0 |
性成熟障害 |
F66.1 |
自我異和的性の方向づけ |
F66.2 |
性関係障害 |
F66.8 |
その他の心理的性発達障害 |
F66.9 |
心理的性発達障害、 詳細不明 |
F68 |
その他の成人の人格及び行動の障害 |
F68.0 |
心理的理由による身体症状の発展 |
F68.1 |
身体的、 心理的症状又は障害の意図的表現又は偽装 [虚偽性障害] |
F68.8 |
その他の明示された成人の人格及び行動の障害 |
F69 |
詳細不明の成人の人格及び行動の障害 |
F70-F79知的障害6項目
障害認定基準の対象区分です。IQだけで決めず、食事・清潔・金銭管理・意思疎通・安全保持・社会性など、生活場面ごとの援助の必要度を総合して判断します。
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
F70 |
軽度知的障害(精神遅滞) |
F71 |
中等度知的障害(精神遅滞) |
F72 |
重度知的障害(精神遅滞) |
F73 |
最重度知的障害(精神遅滞) |
F78 |
その他の知的障害(精神遅滞) |
F79 |
詳細不明の知的障害(精神遅滞) |
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
.0 |
行動面の機能障害がないか最小限であると言及されている |
.1 |
手当て又は治療を要するほどの行動面の機能障害 |
.8 |
行動面のその他の機能障害 |
.9 |
行動面の機能障害が言及されていない |
F80-F89心理的発達の障害27項目
自閉症、広汎性発達障害、学習障害などを含みます。発達障害として認定対象となり得ますが、診断名だけではなく、社会的行動、意思疎通、こだわり、感覚過敏、臨機応変な対応、日常生活上の援助などを確認します。
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
F80 |
会話及び言語の特異的発達障害検索語・現在よく使われる名称:発達性言語障害 |
F80.0 |
特異的会話構音障害 |
F80.1 |
表出性言語障害 |
F80.2 |
受容性言語障害 |
F80.3 |
てんかんを伴う後天性失語(ランドウ・クレフナー症候群) |
F80.8 |
その他の会話及び言語の発達障害 |
F80.9 |
会話及び言語の発達障害、 詳細不明 |
F81 |
学習能力の特異的発達障害検索語・現在よく使われる名称:限局性学習症 学習障害 LD ディスレクシア |
F81.0 |
特異的読字障害 |
F81.1 |
特異的書字障害 |
F81.2 |
算数能力の特異的障害 |
F81.3 |
学習能力の混合性障害 |
F81.8 |
その他の学習能力発達障害 |
F81.9 |
学習能力発達障害、 詳細不明 |
F82 |
運動機能の特異的発達障害 |
F83 |
混合性特異的発達障害 |
F84 |
広汎性発達障害検索語・現在よく使われる名称:自閉スペクトラム症 ASD 広汎性発達障害 アスペルガー |
F84.0 |
自閉症 |
F84.1 |
非定型自閉症 |
F84.2 |
レット(Rett)症候群 |
F84.3 |
その他の小児(児童)期崩壊性障害 |
F84.4 |
知的障害(精神遅滞)と常同運動に関連した過動性障害 |
F84.5 |
アスペルガー症候群 |
F84.8 |
その他の広汎性発達障害 |
F84.9 |
広汎性発達障害、 詳細不明 |
F88 |
その他の心理的発達障害 |
F89 |
詳細不明の心理的発達障害 |
F90-F98小児期・青年期に通常発症する行動及び情緒の障害45項目
ADHD(F90)など発達障害として扱われるコードがある一方、行為障害、情緒障害、チック、遺尿、吃音など性質の異なる傷病も含みます。F9群全体を一括して『対象』とするのは不正確で、障害認定基準のどの病態区分で評価するかを個別に確認します。
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
F90 |
多動性障害検索語・現在よく使われる名称:注意欠如多動症 ADHD 注意欠陥多動性障害 |
F90.0 |
活動性及び注意の障害 |
F90.1 |
多動性行為障害 |
F90.8 |
その他の多動性障害 |
F90.9 |
多動性障害、 詳細不明 |
F91 |
行為障害 |
F91.0 |
家庭限局性行為障害 |
F91.1 |
非社会化型(グループ化されない)行為障害 |
F91.2 |
社会化型(グループ化された)行為障害 |
F91.3 |
反抗挑戦性障害 |
F91.8 |
その他の行為障害 |
F91.9 |
行為障害、 詳細不明 |
F92 |
行為及び情緒の混合性障害 |
F92.0 |
抑うつ性行為障害 |
F92.8 |
その他の行為及び情緒の混合性障害 |
F92.9 |
行為及び情緒の混合性障害、 詳細不明 |
F93 |
小児(児童)期に特異的に発症する情緒障害 |
F93.0 |
小児(児童)期の分離不安障害 |
F93.1 |
小児(児童)期の恐怖症性不安障害 |
F93.2 |
小児(児童)期の社交不安障害 |
F93.3 |
同胞抗争障害 |
F93.8 |
その他の小児(児童)期の情緒障害 |
F93.9 |
小児(児童)期の情緒障害、 詳細不明 |
F94 |
小児(児童)期及び青年期に特異的に発症する社会的機能の障害 |
F94.0 |
選択(性)緘黙検索語・現在よく使われる名称:場面緘黙 選択性緘黙 |
F94.1 |
小児(児童)期の反応性愛着障害 |
F94.2 |
小児(児童)期の脱抑制性愛着障害 |
F94.8 |
その他の小児(児童)期の社会的機能の障害 |
F94.9 |
小児(児童)期の社会的機能の障害、 詳細不明 |
F95 |
チック障害 |
F95.0 |
一過性チック障害 |
F95.1 |
慢性運動性又は音声性チック障害 |
F95.2 |
音声性及び多発運動性の両者を含むチック障害(トゥレット症候群) |
F95.8 |
その他のチック障害 |
F95.9 |
チック障害、 詳細不明 |
F98 |
小児(児童)期及び青年期に通常発症するその他の行動及び情緒の障害 |
F98.0 |
非器質性遺尿(症) |
F98.1 |
非器質性遺糞(症) |
F98.2 |
乳幼児期及び小児(児童)期の哺育障害 |
F98.3 |
乳幼児期及び小児(児童)期の異食(症) |
F98.4 |
常同性運動障害 |
F98.5 |
吃音症 |
F98.6 |
早口(乱雑)言語症 |
F98.8 |
小児(児童)期及び青年期に通常発症するその他の明示された行動及び情緒の障害 |
F98.9 |
小児(児童)期及び青年期に通常発症する詳細不明の行動及び情緒の障害 |
関連コード:てんかん G40・G41
てんかんはFコードではなく神経系のGコードですが、障害認定基準の「精神の障害」に独立した認定区分があります。発作の有無だけでなく、十分な治療を行っているか、発作タイプ・頻度、発作間欠期の精神神経症状・認知障害、日常生活・社会生活上の不利益を確認します。抗てんかん薬や外科治療で発作が抑制される場合は、原則として認定対象になりません。
| ICD-10コード | 厚生労働省「内容例示表」に基づく分類名 |
|---|---|
G40 |
てんかん |
G40.0 |
局在的に発症する発作を伴う特発性てんかん及びてんかん症候群 |
G40.1 |
単純部分発作を伴う症候性てんかん及びてんかん症候群 |
G40.2 |
複雑部分発作を伴う症候性てんかん及びてんかん症候群 |
G40.3 |
全般性特発性てんかん及びてんかん症候群 |
G40.4 |
その他の全般性てんかん及びてんかん症候群 |
G40.5 |
特殊なてんかん症候群 |
G40.6 |
大発作、詳細不明 |
G40.7 |
小発作、詳細不明、大発作を伴わないもの |
G40.8 |
その他のてんかん |
G40.9 |
てんかん、詳細不明 |
G41 |
てんかん重積(状態) |
G41.0 |
大発作性てんかん重積(状態) |
G41.1 |
小発作てんかん重積(状態) |
G41.2 |
複雑性部分てんかん重積(状態) |
G41.8 |
その他のてんかん重積(状態) |
G41.9 |
てんかん重積(状態)、詳細不明 |
ICD-11になったら、この一覧は使えなくなる?
WHOはICD-11を公表していますが、2026年9月1日時点で厚生労働省は、国内で現在使用している分類をICD-10(2013年版)準拠と案内しています。また、日本年金機構の精神の障害用診断書と記載要領もICD-10コードを前提としています。医療機関でICD-11やDSM-5-TRの名称を用いていても、年金用診断書では現行様式に従い、対応するICD-10コードを医師が記載します。
精神疾患のICD-10コードと障害年金|よくある質問
ICD-10コードだけで障害年金の対象・対象外が決まりますか?
決まりません。コードは病態区分を確認する重要な情報ですが、障害年金は初診日・保険料納付・障害状態の各要件を確認し、原因、症状、治療経過、具体的な日常生活・就労状況を総合して判断します。
障害年金の主な対象となる精神疾患のコードは?
障害認定基準では、症状性を含む器質性精神障害、統合失調症等、気分[感情]障害、てんかん、知的障害、発達障害を区分して認定します。ICD-10では主にF0、F2、F3、F7、F8・F9の一部、てんかんのG40などが関係しますが、コードに該当するだけで受給が決まるわけではありません。
パーソナリティ障害は障害年金を受給できませんか?
障害認定基準では人格障害は原則として認定対象外です。ただし、うつ病、双極性障害、統合失調症、発達障害など認定対象となる別の精神疾患が併存する場合は、その病態と諸症状を総合して判断します。
摂食障害(F50)は一律に対象外ですか?
一律に対象外と断定するのは適切ではありません。障害認定基準の主要区分にF5という群名のままでは掲げられていないため、主たる病態、併存する気分障害等、身体状態、日常生活・労働への制限を個別に確認します。
診断書のコードがF32.0など『軽症』なら受給できませんか?
コードの軽症・中等症・重症という表記だけで等級は決まりません。ただし、コード、現在の病状、治療経過、日常生活能力の評価が大きく矛盾している場合は確認が必要です。医学的に正しい診断と、実際の生活状況が整合する診断書であることが重要です。
自閉スペクトラム症やADHDのICD-10コードは?
ICD-10(2013年版)では、自閉症やアスペルガー症候群などは主にF84、ADHDは主にF90に分類されます。現在の診断名とICD-10上の旧来の分類名が異なることがあるため、診断書では主治医が対応するICD-10コードを記載します。
精神疾患が複数ある場合、コードは1つだけ書きますか?
日本年金機構の記載要領では、障害年金を請求する複数の精神疾患がある場合、原則として全ての傷病名と対応するICD-10コードを記載します。逐次発症の場合は主たる傷病から番号を付け、発病日・初診日も対応させます。
違法薬剤の使用歴がある場合、相談できますか?
当法人では、現在又は過去に違法薬剤の使用歴がある方の障害年金請求については、原則としてご相談・ご依頼をお受けしておりません。該当する場合は、年金事務所等の公的窓口へご確認ください。
診断書のICD-10コードが空欄・誤記なら不支給ですか?
空欄や誤記だけで機械的に不支給と決まるわけではありませんが、診断書の重要な記載事項です。提出前に傷病名との対応、桁、複数傷病の記載を確認し、疑問があれば自己判断で書き換えず、作成医に医学的な確認を依頼してください。
働いていると精神疾患の障害年金は受給できませんか?
就労している事実だけで直ちに日常生活能力が向上したとは判断しないと認定基準に明記されています。仕事内容、勤務時間、欠勤、職場の援助・配慮、同僚との意思疎通、帰宅後の状態などを含めて判断します。
ICD-10からICD-11へ変わったのではありませんか?
WHOはICD-11を公表していますが、2026年9月1日時点で厚生労働省が国内で使用している分類はICD-10(2013年版)準拠と案内しており、障害年金の精神の診断書もICD-10コードの記載欄です。今後の制度改正時は最新の様式・通知を確認してください。
医師に重いコードへ変更してもらえば有利になりますか?
有利にする目的で特定のコードへの変更を求めるべきではありません。診断とコードは医師の医学的判断事項です。病名とコードの不一致、現在の病態との明らかな矛盾、併存疾患の漏れが疑われる場合に、資料を示して確認をお願いするのが適切です。
根拠資料・参考資料
- 厚生労働省「疾病、傷害及び死因の統計分類」(ICD-10準拠)(国内で現在使用する分類、基本分類表・内容例示表)
- 厚生労働省 ICD-10(2013年版)準拠 内容例示表 第V章「精神及び行動の障害(F00-F99)」
- 日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」(第8節 精神の障害)
- 日本年金機構「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」等
- 日本年金機構「障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領」
- 日本年金機構「精神の障害用の診断書を提出するとき」(最新様式・記入上の注意)
- 厚生労働省「違法薬剤の使用に係る給付制限の取扱いについて」(令和3年3月4日通知)
本ページは公的資料を分かりやすく整理した一般情報です。個別の診断は医師、個別の年金請求・初診日・支給要件は年金事務所または障害年金を扱う社会保険労務士へご確認ください。
あわせて読みたい
コードだけでは判断できないケースも、個別に整理します
「うつ病・双極性障害・統合失調症・発達障害等で診断名が途中で変わった」「複数のコードがある」「初診日が分からない」など、状況を伺って障害年金上の論点を整理します。
06-6777-3032
受付 9:00-18:00(平日・土曜日)









